松原隆一郎「時がつくる場所10」『表現者criterion』2020.01
時がつくる場所 第十回 電柱倒壊と無電柱化推進法 「地中化するコストが高い」だの「地中に何が埋まっているのか分からない」だの「災害が多い」だの様々な理由が挙げられるが、ちょっとでも考えればナンセンスと分かる。コストが高 ...
松原隆一郎「時がつくる場所9」『表現者criterion』2019.11
時がつくる場所 第九回 「新住生活基本計画」(2016)が狙いとするもの 国土交通省は「新住生活基本計画」を策定、2016年に閣議決定された。 同計画は、2025年には中古住宅流通市場の規模を8兆円に、リフォーム市場を1 ...
松原隆一郎「時がつくる場所8」『表現者criterion』2019.9
第八回 城下町の町づくり-「拡張開発型」から「整備再生型」へ- 古い町において、軸であることが不明確となった部分はメリハリをつけ、劣化した部分は修正するといった受け継ぎ方がされるべきだろう。では伝統集落を実測してみせた実 ...
松原隆一郎「普遍と特殊7」『kotoba』集英社、2020 Winter Issue No.38
最終回 前川國雄が示した普遍と特殊 社会が達成したある成熟の高みが、一時的な流行や競争、権力による強制などで破壊されつつある。 変更を加えることそのものが破壊行為なのではない。一切変えないことに固執して現実に適応できなけ ...
松原隆一郎「普遍と特殊6」『kotoba』集英社、2019 Autumn Issue No.37
大漁幻想の崩壊-蟹工船から改正漁業法へ- 水産業界において、日本の漁業が乱獲状態にあることを告発する一群の論者がいる。彼らの乱獲批判は現状を擁護する勢力に向けられており、その中心にあるのが日本の水産行政を担う水産庁および ...
毎日新聞「今週の本棚」 2020.5.2
島倉原『MMTとは何か 日本を救う反緊縮理論』角川新書 緊急事態宣言を受け多くの飲食店・サービス事業が「自粛」閉店を強いられている。国や都はやっと休業協力金に踏み切ったが、思い切が悪い。与党幹部の頭は株価と政府の累積赤字 ...
毎日新聞「今週の本棚」 2020.4.25
戸山田和久『教養の書』筑摩書房 文科省主導による大学改革の混乱とビジネス界における「教養本ブーム」の後を受け、大学側から投げ返された教養への誘いの書(とはいえ文体は香具師(テキヤ)風)。 学術の新潮流を渉猟し、教養論をリ ...
毎日新聞「今週の本棚」 2020.3.8
ハスケル、ウェストレイク『無形資産が経済を支配する』東洋経済 経団連のような既存の経済団体が設定してきた就職のイメージは、いよいよ主流ではなくなっている。 その背景には、長期の流れとして、企業の投資が機械のような有形資産 ...
毎日新聞「今週の本棚」 2020.1.26
佐藤郁哉『大学改革の迷走』ちくま新書 ここ30年にわたる文部・文科省の「大学改革」政策を精査し、それがいかに「残念な」ものであったかを展望。 著者はフィールドワークの専門家で、暴走族や演劇の研究で知られる。今回は文科官僚 ...
毎日新聞「今週の本棚」 2019.12.1
山田雅彦『売り渡される食の安全』角川新書 安倍政権は、農水省や消費者庁に意を汲んだ人材を配備し、試験場が育んできた種子にかんする知見を民間に明け渡し、自家採種を原則禁止とし、ラウンドアップ訴訟につき周知することなく成分の ...