中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社。

主流派経済学や新自由主義が金科玉条とする経済グローバリズムこそが誤りだったとして、壮大な「地政経済学」を提唱する。

国際経済学者ダニ・ロドリックが指摘する「トリレンマ」とイングランド銀行が唱える「信用貨幣論」を地政学新生の鍵とする。

『Hanada』対談相手の中野氏の大著だが、異なる体裁なのに趣旨が驚くほど私の教科書『経済政策』と通じている。相違は「国に対する信頼」か。

同日の毎日には『経済政策』の書評も掲載された。