松原隆一郎「時がつくる場所」『表現者criterion』2018.9.1号
第三回 「奇跡の断絶-阿佐ヶ谷住宅」
阿佐ヶ谷住宅とは、昭和33(1958)に日本住宅公団が、地下鉄丸ノ内線・南阿佐谷駅から徒歩5分の約5haの田んぼ跡に竣工させ、2013年4月まで南阿佐谷(杉並区成田東)に存在した分譲型の集合住宅。
修復か取り壊しかで紛糾したが、代替案は原案よりも約1割は戸数が少ないことから、等価交換方式で事業が実施されないことから、多数決で地区計画が採択された。最終的には2013年から阿佐ヶ谷住宅は取り壊され、2016年には野村不動産が地上2階から6階の中層集合住宅575戸を完成された。