特集「道路をめぐる政策課題」

2016年に成立した「無電柱化の推進に関する法律」を経て、現在では無電柱化推進計画の1400kmに防災・減災・国土強靱化のための3か年緊急対策の1000kmを加え、3年間で2400kmの整備延長が計画されている。

 着々と進んでいるかに思われるが、これら一連の計画こそが、日本において無電柱化が進捗しないことを象徴している。というのも、日本では道路の総延長は120万kmと言われており、仮に2017年までの平均整備延長が年に400kmだとすると、無電柱化がすべての道路で完了するまでには、単純計算で3000年かかる。
2018年から3年計画で年間800kmと速度を倍加させたのではあるが、それでも同様の計算では1500年かかってしまう。