「松原隆一郎の出稽古日記 第20回」『水道橋博士のメルマ旬報』め組
第68回全国七大学柔道優勝大会
私は東大柔道部部長を12年間務め、この間、最大の目標である七大戦(15対15の抜き戦、戦前の高専柔道、戦後の七帝戦)で2度決勝まで進みはしたものの、優勝は逃した。前回優勝したのは昭和48年だから、実に46年間、優勝から見放されている(その間に女子部が発足、東大は4度優勝している)。
研究が進み、技術的には第一線で横並びになるところまでは来たと感じている。それにもかかわらずこの3年間、東大は1勝も上げることができなかった。昨年は初戦で京大と当たり、2人差で敗北。しかしその京大が3人差で優勝した。つまり決勝に残ってもおかしくない位置につけてはいたのであり、くじ運などで勝ち上がれなかったのだ。
そして福島聖也主将率いる今年はチャンスと感じていた。そこで下馬評としては、本命が東北大。ここは抜き役が強烈というよりも、全員が抜かれない水準にある。つまり当方が2人でも取られようものなら、抜き返して勝つのは難行だ。対抗は阪大。