三宅秀道『新しい市場のつくりかた』東洋経済

興味深いのは、脳性まひを煩った障害者が快適に座れる車椅子の例。健常者が座る「座面・背面」から成る椅子に車をつけると、身障者には痛々しいほど座りづらいものとなる。そこで医療研究者が発見したのが、障害者は「胸郭を支える力が弱い」ということ。こうして「胸郭も支える椅子」は、健常者にとっても快適な商品となった。健常者にいくら調査をかけても得られない。