毎日新聞「今週の本棚」 2017.5.12
大井浩一『批評の熱度 体験的吉本隆明論』勁草書房。 お宅に頻繁にお邪魔した学芸記者が、人となりと絡め全業績を解題。 『共同幻想論』は「個人幻想」「共同幻想」に恋愛や家族をめぐる「対幻想」を対置したことで包括性を持ったとす ...
書評『正論』平成29年8月号
西部邁『ファシスタたらんとした者』中央公論新社 自伝と思想 恐るべき統合 A級戦犯弔い論には異議あり...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.10.8MAGAZINE
週刊東洋経済9/30号。 「電力の大問題 送電線の謎」 日本では風力で9割の電力がまかなえるのだそうだ。 邪魔をしているのが送電線。 これはいよいよ電力自由化が必要なのかもしれない。...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.11.5
ダニエル・コーエン『経済成長という呪い』東洋経済新報社 技術革新がデジタルで生じても、なぜ経済は成長しないのか。そのとき、何が生じるのか。 デンマークに期待をかける。...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.9.3
村井明彦『グリーンスパンの隠し絵』上下、名古屋大学出版会 裁量的な金融政策を講じるFRB元議長が金融政策を不要にする金本位制の支持者であったと暴露。 L.ミーゼスの景気循環論に資本理論を付け加え「擬似金本位」を裁量で実現 ...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.7.23
桜井英治著『交換・権力・文化』みすず書房 我々は冠婚葬祭で祝儀や香典を受け渡しするが、カネの贈与は世界史的にも稀な現象だという。 そして贈与が経済の中心をなしたのが室町時代だった。 室町の贈与は極力「カネとの交換」に見え ...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.5.7
脱工業化都市研究会『トリノの奇跡』藤原書店 「トリノの奇跡」といえば聖骸布を思い浮かべそうだが、イタリアの廃れた企業城下町が自然や文化を軸に大胆にリノベーションして活気を取り戻したという話。論文集だが、心洗われるものがあ ...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.3.19
中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社。 主流派経済学や新自由主義が金科玉条とする経済グローバリズムこそが誤りだったとして、壮大な「地政経済学」を提唱する。 国際経済学者ダニ・ロドリックが指摘する「トリレンマ」とイングラン ...
毎日新聞「今週の本棚」 2017.2.19
大森敏範『押忍とは何か』三五館 「押忍」は空手の五輪採用で、世界に拡がっている。 もともとはフルコンタクト系カラテの世界進出で隆盛を誇ったが、現在ではK1やMMA、柔術の道場でも使われているという。 この言葉の起源はどこ ...
毎日新聞「今週の本棚」 2016.11.6
選考を終えて 松原隆一郎 第15回の今回をもって、毎日出版文化賞書評賞は終幕を迎える。新刊書を値踏みする書評をさらに評価するというこのユニークな試みは、書評者に「書評とは何か」を問いかける役割を常に果たしてき ...