ジャック・アタリ『食の歴史』ダイヤモンド社

 音楽・医学から時間・愛・死・地政学・テクノロジー、そして海まで。数え切れないテーマと膨大としか言いようのない知識で人間社会の未来を占ってきた碩学が、「食」を軸に過去を振り返り、進むべき道を訴える野心作。いわば胃袋が語る人類の通史。

こと食に関する限り、世界史はアメリカとフランスの二大勢力が描いてきたとみなす。
孤食で効率と栄養を目指すアメリカと、集団で会話と美味を目指すフランス。